リビングアニオン重合

リビングアニオン重合とは

精密重合法の一つにリビングアニオン重合法があります。

リビングアニオン重合は1956年Szwarcらによって見出されました。

開始反応と生長反応とだけからなり、移動反応や停止反応を伴わないため、

生成したポリマーの分子量分布は非常に狭く、開始種と等モルのポリマーを生成します。



ブロック共重合体の合成はリビング重合系で可能ですが、中でもリビングアニオン重合法は、

片末端や両末端開始剤を用い、数種のモノマーを順次加えて反応させることにより、

各ブロック鎖の分子量分布が狭い2段、3段、あるいはそれ以上のマルチブロック共重合体を

設計どおり正確に合成できる最も優れた方法です。

リビングアニオン重合は真空下、低温で反応させる必要があり、高分子技術者にとって難しい手法でした。特に真空下で行うため、高度なガラス加工技術が必要とされ、高分子技術者にとっての課題でした。

また重合をガラス器具で行うため、厳密なリビングアニオン重合は大量製造が出来ませんでした。

私共はこれらの問題を解決し、ガラス加工技術なしにリビングアニオン重合を習得する手法を有してます。

また、それによって、厳密なリビングアニオン重合での大量製造を可能にしました。



リビングアニオン重合のメリット

①広い範囲での分子量コントロールができる。

⓶分子量分布が極めて狭いポリマーを合成できる。

③ブロック共重合体や星型ポリマーなどさまざまな構造を持ち、かつ一次構造が厳密に制御されたポリマー合成できる。

この理由は、活性種のカルバニオンは高い反応性を有しているにも関わらず、

適切な条件(開始剤や重合温度)を選ぶことで長時間安定的に存在できるからです。

リビングアニオン重合のデメリット

Ⅰ重合できないモノマーがある(他の重合法も同様)。

Ⅱ実験に際し高度なガラス細工の技術を必要とするため、技術者の数が少なくなっている。

このⅠですが、他の重合法にも言えることです。

現代はナノサイエンスの時代です。リビングアニオン重合の特徴は、その精密性にあるので、ナノサイエンスの時代にピッタリマッチします。

Ⅱに関しては、上述の通り、ガラス加工技術なしにリビングアニオン重合を習得する手法を有してます。

また、それによって、厳密なリビングアニオン重合での大量製造を可能にしました。